子供を読書好きにするために親ができること、やってはいけないこと

子育て

子供があまり本を読まないとお悩みのパパママへ、この記事では2人の子供を読書好きにした、母親歴16年の私が、「子供が読書好きになるために親ができること」をお伝えしていきます。

我が家には中学3年生と小学3年生の子供がいますが、赤ちゃんの頃から本に親しんできたので、2人とも読書が大好きです。
中学生の娘はちょうど高校受験を終えたところで、受験直前期には「本が好きで良かった~」と言うほど、受験にも役立っています。

このように、読書習慣によって身につく知識や語彙力、読解力、想像力などが、子供の成績に良い影響を与えるのは確かです。

ですが、読書はそもそも楽しんでするもの。
続きが気になってやめられない!
そんな夢中になれる本に出会えたら最高ですよね。
我が子にもそのような体験をさせてあげたいと、思いませんか?

そのために親ができることを5つ、そして、反対にやってはいけないことについてお話していきます!

1.読書好きな子供に育つために、親ができること

1.1.子供専用の本棚と本を用意する

まずは、子供が本を手に取ってみたくなる、そんな環境を用意して、読書好きへの一歩を踏み出してみましょう。
用意するものは、子供専用の本棚と子供が選んだ本。
それでは具体的に、本棚と本の選び方についてお話していきます。

子供専用の本棚

小さいもので良いので、子供専用の本棚を用意します。
子供向けの本棚は色々なタイプがありますが、乳幼児期から用意するのでしたら、小さな子供でも取りやすい背の低いものや、本の表紙が見えるタイプのものが良いです。


こういった本棚を買わず、カラーボックスを利用する方法もあります。子供が小さい時は横向きに、大きくなってきたら縦置きにするなど、子供が小学生になっても使い続けられます。
また、今使っているチェストなど背が低めの棚の上に、子供専用の本を並べても良いですね。
本が子供の手が届く高さにあれば大丈夫です。

上の棚に手や視線が届かない場合は、下の段に市販のブックスタンドを置いて、表紙が見えるようにしても良いです。


チェストなどの棚を利用する場合も、このブックスタンドを使って、1~2冊は表紙が見えるように置くと良いですね。

本棚は子供の目につきやすい場所や、本を手に取りやすい場所に設置しましょう。

子供が選んだ本

子供専用の本棚を用意したら、そこに子供自身が選んだ本を並べます。
そして、その中に大人が読ませたいと思う本も少し、混ぜておきます。
子供が興味を持って読んでくれるかもしれません。

子供がどのような本に興味があるのか分からないときは、子供と一緒に図書館や本屋さんに行ってみると良いですよ。

赤ちゃん向けには、丈夫なボードブックがお勧めです。


1.2.読み聞かせをする

本棚と本を用意したけど、子供がなかなか自分からは読まない…という時は、読み聞かせをしてあげましょう。

読み聞かせの効果

読み聞かせには、子供の言語能力の向上だけでなく、想像力を育んだり、情緒の安定にも効果があるといわれています。
また、集中力を身につける良い機会にもなるのでお勧めです。

小さな子供に読み聞かせをする場合は、本だけでなく、紙芝居も良いですよ。
絵が大きくて話もコンパクトにまとまっているので、小さな子供でも興味を持って最後まで見ることができます。

読み聞かせというと、乳幼児にするもの、というイメージがありますが、我が子が通う小学校では、先生や保護者のボランティアによる読み聞かせの時間が全学年に設けられています。
小学校でも6年生まで読み聞かせをしているくらいなので、子供が望むあいだは年齢関係なく、積極的に読み聞かせをしてあげると良いですね。

読み聞かせはいつやるといいの?

読み聞かせというと、夜寝る前、というイメージがありますが、夜寝る前は意外とバタバタしていて、時間が取れない場合も多いのではないでしょうか。
寝る前にできなかったら、昼間でも夕方でもお風呂上りでも、できる時で大丈夫です。

読み聞かせは、いつやるか、よりも、続けることが大事なのです。

読み聞かせを続けると、子供が本に興味を持つようになり、自分から「よんで~」と本を持ってきますので、そのタイミングで読んであげられると良いです。
手が離せない時に言ってくることもありますが、少しの時間、手を止められるようでしたら、1冊だけでも読んであげましょう。
子育て中のパパママはとても忙しいので大変だとは思いますが、絵本1冊なら10分くらいで終わります。
本当に子供を読書好きにしたいのであれば、この10分を惜しまない方が良いです。
「読んで欲しい」という子供の欲求を満たしてあげられて、親子関係が良くなる、という効果もありますから。
こうした小さな積み重ねを続けていくと、いづれ子供は自分で本を読むようになります。

1.3.子供の好きなように読ませる

子供が少しでも本に興味を持ったら、親は口出しをせず、子供の好きなように読ませてあげてください。
せっかく子供が本に興味を示したのに、横から「マンガなんて」とか、「この本がいいんじゃない?」なんて言ってしまうと、子供は興ざめしたり、反抗したりして、せっかくの本への興味は薄れてしまいます。

読み聞かせの場合も同じで、子供が「読んで~」と持ってきた本は、どんな本でもできるだけ読んであげましょう。

ここで、子供の好きなように本を読ませるための、3つのOK を紹介します。

  1. どんなジャンル・形態の本でもOK
  2. どこから読んでもOK
  3. 最後まで読まなくてもOK

1.どんなジャンル・形態の本でもOK
マンガや図鑑、雑誌、絵ばかりの本など、親が読ませたい本とは異なるものを選んだとしても、子供が興味を持ったものであれば何でもOKです。
マンガは文字に親しむきっかけにもなりますから、決して悪いものではありません。
娯楽用のマンガを楽しんでいるうちに、学習マンガを読むようになることもあります。

学習マンガは図書館や学校の図書室にも置いてあります。
歴史や偉人伝など、学習マンガはたくさん種類があり、大人が読んでも楽しいものです。

例えば、学研のひみつシリーズは幅広いジャンルで出されているので、興味があるものは必ず一つは見つかるのではないでしょうか。

また、宮沢賢治や太宰治などの小説もマンガ化されていて、小説では難しいという子供も、マンガで内容を知ることができます。

ここで、我が家の子供たちがはまった学習マンガを5つ、ご紹介します。
(学習マンガと言えるかどうか微妙なものもありますが)

1.サバイバルシリーズ
子供は大好きです。
いろいろなシリーズがたくさん出ていて、図書館でも人気だそうです。


2.学研ひみつシリーズ
私が図書館で借りて自宅の本棚に置いたところ、そのうち子供が自分で何冊も借りて読むようになりました。
「トイレのひみつ」は、本の中でTOTOのトイレの博物館「TOTOトイレミュージアム」が紹介されていたので、夏休みに見学(コロナ渦のためバーチャル見学)までしました。


3.はたらく細胞
「学校の図書室にも置いてあるけど人気があって借りられない」と子供が言うので、購入しました。
大人が読んでも勉強になりますよ。
※絵のタッチが苦手なお子さんもいるかもしれませんので、ご注意ください。

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4.ドラゴン桜
東大入試に向けた受験マンガですが、小学3年の子供がはまっていました。
だからといって勉強にはまったわけではないのですが…

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5.宇宙兄弟
家族4人、大人も子供もはまっています。
笑えて泣けて宇宙にも興味が持てる、そんなマンガです。
ただ、長編すぎて現在42巻。まだ完結していません。


他に、日本の歴史や世界の歴史など、王道の学習マンガも良いですよ。
学習マンガは図書館や本屋さんにたくさんありますので、ぜひ見てみてください。

1.4.図書館を利用する

本は本当にたくさんの種類があるので、自分に合う本、合わない本があります。
それを知るためには多くの本に触れる必要があります。
そこで、金銭的負担がなく、たくさん並んでいる中から選ぶという体験ができるのが図書館です。
ここからは、「子供を読書好きにする」という観点で、図書館の利用方法をお伝えします。

子供と一緒に行く

本に興味がない子供を一人で図書館に行かせようとしても、おそらく行きたがらないと思います。
そこで子供を誘い、親子で図書館に行ってみることをお勧めします。

もし大人が本に興味がない場合でも、図書館には雑誌も豊富においてあり、様々なジャンルの本がありますので、中には気になる本が1冊はあると思います。

私は子供と一緒に図書館に通い始めたことで、読書の幅がぐんと広がりました。
子供と図書館に行くようになったら、子供だけでなく、私も本好きになってしまいました。

図書館は親子で本が好きになれる、かもしれない、そんな場所です。

本の選び方

図書館に行ったら、子供には本人の好きなように本を選ばせます。
そして親も、我が子が興味を持ちそうな本を選んでみましょう。
ジャンルは偏らず、広い範囲の中から選ぶと良いです。

借りた本は、子供が選んだ本と一緒に、それとなく置いておきます。
子供が興味を持てば読んでくれるでしょう。
読まなかったとしても、強制は禁物です。

お話し会などのイベントに参加する

図書館ではお話し会や紙芝居、季節ごとのイベントが開かれています。
未就学児や小学校低学年の子供でしたら、きっと楽しめると思います。
自分で本を読むようになる前に、お話っておもしろいんだな、と感じてもらうきっかけになりますよ。
また、図書館のイベントに参加することで、図書館を身近なものにする良い機会にもなります。

こうしてみると、図書館はいいことだらけですよね。
ぜひ、お近くの図書館を活用してみてください!

1.5.読んだ本について親子で会話をする

子供が本を読み始めると、読んだ本について話してくれるようになります。
子供が話しているとき、「本の内容を頭の中で追いながら、それを自分の言葉で表現する」という、とても高度なことをやっています。
それを、右から左に聞き流してしまうのはもったいない。
「うんうん、それで?」と耳を傾け、話を促してあげましょう。
家事の最中で手を止めなられなくても、相槌を打ち、時々顔を見て「聞いてるよ」という姿勢を見せてあげれば大丈夫です。
子供も、「もっと話したいな」という気持ちが湧いてきて、それが読書への意欲に繋がっていきます。
大人も同じ本を読んで、親子でその内容について会話するのも楽しいですよ。

2.親がやってはいけないこと

ここまで、子供を読書好きにする方法についてお話してきました。
次は子供を読書嫌いにしてしまう、大人のNG行動を3つご紹介します。
せっかく読書好きにする環境を整えたのに、NG行動をとってしまうことによって、子供が読書嫌いになる可能性があります。

2.1.読書を強制する

まず1つめは、読書を強制することです。


本人がその気になっていないのに、読書を強制しても、大概の子供は読まないでしょう。

子供が小さいうちは言うこときいて読むかもしれませんが、そのうち反抗して読まなくなってしまいます。
強制は本から遠ざかる一番の方法です。
子供を読書好きにしたいのであれば、絶対にやめましょう。

大人が選んだ本を読むように強制することも同様です。
読むかどうかは、子供に任せましょう。
今は興味がないだけで、そのうち読むようになるかもしれません。
ずっと興味を持たない本かもしれませんが、それはそれで。
世の中に、本はたくさんあるのです。

それでも強制したくなったり、「この本、どうにかして読んで欲しいんだけどなぁ」と思ったときは、こんな方法はいかがでしょうか。

子供のそばで大人がその本を開き、「へ~、これ、おもしろそう。〇〇が△△なんだって~」などと、子供の気をひいてみる。
子供が興味を持ったようなら、「読んでみる?」もしくは「読んであげようか?」と誘い、必要に応じて読み聞かせをしてあげます。
もちろん子供の年齢や、読書への意欲など、子供の様子次第では最初から「読んであげようか?」と、声をかけても良いでしょう。

2.2.読む本を大人が決めてしまう

大人がやってはいけないことの2つめは、読む本を大人が決めてしまうことです。

「もう小学生になったんだから絵本は卒業しよう」
「もう〇年生なんだから、これくらいの文字の本は読まないと」
「マンガなんてだめ」などなど…

読書は本人が面白い!と思って読み進めるものです。
子供を読書好きにしたいのであれば、子供が読む本を大人が決めつけるのはやめましょう。

2.3.内容を理解したのか確認する

大人がやってはいけないことの3つめは、内容を理解したのかを確認することです。

私もやってしまったことがあるのですが、読み聞かせをした後に、お話の内容を子供が理解したのか確認してみたくなることはないでしょうか。

特に子供が成長してきて、小学校にあがる前くらいにやってしまいがちです。
親が進学を意識し始めると、我が子が勉強についていけるのか不安になり、話の内容をどの程度理解できているのか確かめたくなってしまうのです。

子供が物語の余韻にひたっているとき、どんな内容の話だったかを言わされたり、主人公の気持ちは?などと質問されたりしたら、子供は興ざめしてしまいます。

まとめ

子供は、「読んでいて楽しい!」「読むのがやめられない!」と感じられる本に出会うことができれば、勝手に本を読んでいくようになります。
読書好きになるための第一歩は、そういう経験をさせてあげること。
そのために大人ができることは、小さいものでいいので子供専用の本棚を用意し、子供が読みたい本、読みたそうな本を置く。
そして大人はあれこれと口を出さずに、子供の好きなように読ませる。
その過程で夢中になれる本に出会うことができれば、子供はきっと読書が好きになります。

この記事が、子供を読書好きにしたいパパママのお役に立てましたら幸いです。

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